カスタムの定番ローダウン!車高調?ダウンサス?各社スペック・特徴をまとめてみた

車のカスタムの定番とも言えるローダウン。ローダウンをするとなると選択肢は大きく二つ。

ダウンサス(バネだけの交換)で下げるか?車高調整キット(以下 車高調)で下げるか?

「価格が安いからダウンサスで!」

「乗り心地がイイから車高調で!」

なんて簡単には決めれないですよね?

ダウンサスにも車高調にもそれぞれ良い点、悪い点がありますし、製品によって特長も様々。選び方を間違えても簡単に交換する(買い直す)ことはできません。失敗しないために必要なことは?

そこで今回はカスタムの定番であるローダウンについて調べてみました。




ダウンサス

先ずはダウンサスと車高調の特徴から見ていきたいと思います。

比較的、安価でお手軽にローダウンができるのがダウンサスの良いところ。メーカーにより差はありますが、ダウンサスだけなら30,000~55,000円前後で購入できます。

安さの理由は交換するパーツが少ないから。サスペンションというバネのみを純正より短く固いものに交換し、ダンパーは純正のものと組み合わせ車高を下げます。なのでパーツ代が安く済みます。パーツ代は安いですが、交換工賃は車高調もダウンサスも同じ金額になることが多いです。

ダウンサスは乗り心地が悪い?

何となく「ダウンサスは乗り心地が悪い」イメージがありますが、必ずしも乗り心地が悪いわけではありません。

乗り心地はバネレート(バネ定数)とダウン量に左右されます。

結論から言うと バネレートの数値が純正と比べて極端に大きいものダウン量が大きいもの は乗り心地が悪いと感じる(乗り心地が悪くなる)ことが多くなります。

バネレートとは簡単に言うとバネの強さ(固さ)と思っていただくと良いです。(厳密には少し違います)バネの役割は路面から受けた衝撃をバネがたわむことで車内に伝えない(伝わる衝撃緩和させる)ようにすること。ダウンサスは純正と比べるとバネレートの数値が大きくなります。数値が大きいほどバネは強く(固く)なります。バネが強いということは路面から同じ衝撃を受けた時にたわむ量が少なくなり、車内に衝撃が伝わりやすくなります。従ってバネレートが極端に高いとゴツゴツした乗り心地になることが多いです。

さらに、純正のダンパーとの組み合わせになるとダンパーの力(減衰力)とバネレートのアンマッチも乗り心地を悪くしてしまいます。ダンパーの役割はバネの伸び縮みの動きに制動をかけること。バネは路面からの衝撃が加わると縮み、元の形に戻るのですが、車両の重さを支えているので、ボールがバウンドするように伸び縮を繰り返し、跳ねてしまうのです。そこでダンパーはバウンドをさせないように制動をかけます。ダンパーの減衰力とバネレートが合っていれば、バウンドさせることなく受けた衝撃で発生した伸び縮みを収縮させますが、減衰力とバネレートが合っていない(多くの場合バネレートが高すぎる)とバネの強さに減衰力が負けてしまい、衝撃を収縮できずに、上下の揺れが収まりにくい状態になります。

次にダウン量。純正と比較してどれくらい車高が下がるかを数値にしたものです。数値が大きいほど車高が下がります。車高が下がるということは基本的にバネが短くなります。バネが短くなれば、バネが縮むことができる幅も短くなるし、ダンパーが常に縮んだ状態になります。すると、路面から強い衝撃が加わった時にバネが縮むことができる限界に達してしまう、もしくは、バネに縮むことができる余力が残っていてもダンパーが縮むことができる限界に達してしまうことがあります。これをフルバンプや底突きといいます。バネやダンパーが限界まで縮むということは衝撃を逃がすことができずに、車内にダイレクトに衝撃が伝わってしまいます。走行中に大きな音と共に跳ねるような動きをするので、乗り心地が悪くなってしまうのです。

長くなってしまいましたが、極端にバネレートやダウン量が大きい物ダウンサスを避けていればこのような現象も起きにくいので、乗り心地を悪くするかはダウンサスの選び方で決まります。また、ダウンサスはダンパーにかかる負担が大きくなるので、ダンパーの寿命を短くしてしまう可能性があることを覚えておきましょう。

車高調

車高調はバネとダンパーをセットで交換するもので、車高調整キットと呼ぶように装着後に車高をある程度自分の好みに調整することができます。(ダウンサスでは車高の調整はできません)

バネとダンパーを同時に交換するので価格は高くなりますが、バネレートに合わせたダンパーを装着するので、ダウンサスのようなミスマッチがなく、比較的乗り心地が良いとされています。街乗りをメインターゲットにしたものやサーキット走行を目的としたものなど用途に合わせ選ぶことも可能です。CX-5でサーキットを走ろうって思う人は稀だと思いますが・・・

車高が調整できるからといって頻繁に車高を変える人は少ないです。例えば、冬場スタッドレスタイヤに交換した時に少し車高を上げたり、新しくエアロを装着した時にバランスをとるために調整したりします。後から車高の調整ができるというのも車高調のメリットです。

ネジ式や全長調整式、減衰力調整や減衰力固定など機能や種類も多いので選ぶのは大変。価格も10万円前後から30万円を超えるものまで様々。一概にコレがオススメというものはないので、どれくらい下げたいか?や普段の使用状況、予算など加味して選ぶ必要があります。この辺はプロに相談しながら決めた方が失敗が少ないと思います。

「車高調は乗り心地が良い」と聞くことも多いのですが、万人に対して良いわけではありません!

「ダウンサスと比較すれば車高調の方が乗り心地が良いものが多い」というのが正解だと思います。車高調だから良いのではなく、車高調は車高や減衰力を自分の好みに調整ができるので、乗り心地を好みに調整出来ると言った方が正確かもしれません。

むしろ、純正と比較すれば一般的に乗り心地は悪くなると思います。マツダ車は全般的に純正でも割と引き締まった足回りの設定になっています。他社と比較すると硬めの足ということです。そこをさらに硬くしてしまうのですから乗り心地が良いと感じる方は少なくなると思います。一方で乗りやすくなったと感じることもあると思います。これは足回りを変更したことで旋回中に不快なロールが抑えられるからですが、足回りを変更すれば多くの車が同じように旋回しやすくなるはずです。



CX-5のダウンサスと車高調

発売からもう少しで1年を迎えるCX-5(KF系)ですが、ダウンサス、車高調ともにまだまだ出揃っていません。2018年1月現在の状況をまとめています。

バネレートについてはメーカーによって単位がN/mmやkg(f)/mmと統一されていなかったので、表では全てN/mmで統一しました。kg(f)/mmを簡易的に換算して表記しています。単位を統一することで比較が容易にできると思います。

ダウンサス

参考にするため純正のバネレートも記載しています。価格は全て税抜です。(2018年1月22日 タナベを追加しました)

二つ補足です。

ダウン量について・・・オートエクゼの製品を除きリアの方がダウン量が大きくなっています。これは純正車高の時にリアの車高の方が少し高いからです。タイヤの上端からフェンダーアーチまでの長さを測るとよくわかります。リアの方を下げることでリアが上がった状態を解消しようということです。

CX-5ローダウン

わずかですがリアの方が車高が高いのが分かります

バネレートについて・・・車に詳しい方だと「リアの方がバネレートが高いっておかしくない?」と思うはずです。多くの車はフロントにエンジンがあるため、フロントの方が重くなっています。重たいものを支えないとならないため、フロントのバネレートを強くする必要があります。

ただ、これは足回りの構造により変化します。CX-5場合、フロントはストラット式、リアはマルチリンク式です。マルチリンク式の場合、バネがサスペンションアームの中央付近にレイアウトされているため、テコの原理が働き、ホイール位置のバネレートは数値よりも弱く(柔らかく)なります。数値は高いけど、実際に装着したら、数値より弱い(柔らかい)ということです。ホイール位置のバネレートを計算すると以下のになります。

表のバネレートの数値×0.7×0.7=ホイール位置のバネレート

(0.7はマルチリンク式のサスペンションレバー比です)

この計算をすると、リアのバネレートの方が低くなります。

オートエクゼ

ダウン量は-30mmと現在販売されている中では控えめですが、バネレートの数値が純正に近いので、純正の乗り心地を大きく変えたくないと思う方にはオススメの製品です。-30mm程度であればフルバンプや底突きの心配も少なく済みます。ダウン量よりも乗り心地優先なら間違いのない選択の一つです。

元々純正のダンパーと組み合わせることを前提に開発をされているのでダウンサスの中では純正ダンパーとの相性は良いと思われます。赤で統一されたスプリングはスポーティな印象を高めてくれます。

RS-R

3つの製品がありますが、適合は全てディーゼルのみです。足回りの構造は同じなので装着できないわけではないのですが、車重が違うので避けた方が良いです。バネレートの数値的にもガソリン車に着けるには厳しそうですからね。数値を見るだけではオートエクゼ、エスペリアと比べると固めの乗り味になるのかと予測できます。

Ti2000シリーズはチタン配合の新素材を採用したモデルです。耐ヘタリ性が高くヘタリについては永久保証付きです。ハーフダウンとダウンはダウン量の違うモデルとなります。

RS-Rダウンはチタンを配合しない安価版。それでも3年間/5万kmの保証付きです。

価格はお高めですが、大幅値引きができる量販店も多いので、実際はもっと安く購入ができると思います。

エスペリア

ダウンサスを選ぶのであればエスペリアは有名メーカー。適合車種も製品も多いです。

現在はダウン量の異なる3つの製品がラインナップされています。スーパーダウンサス(Type-2含む)になると、かなりのダウン量になるので、フルバンプや底突きのリスクがかなり高まります。エスペリアでは対策としてスーパーダウンサスラバーの同時装着を推奨しています。バンプラバーをいうクッションの役割を果たすパーツをローダウン対応のものへ交換しましょうということです。交換することでフルバンプや底突きのリスクを下げることができるからです。

フロントのバネレートは共通ですが、リアのバネレートは適合車種に合わせ変わります。リアのバネレートが他のメーカーと比べると高めに設定されているので、リアが跳ねるような乗り心地にならないか心配が残りますね。でも、エスペリアはダウンサスの中では乗り心地が良い方とオススメしてくれる店員さんもいます。

tanabe(タナベ)

現状の適合はディーゼルのFFのみですが、今後追加されてくる可能性は高いです。NF210というシリーズはノーマルのフィーリング(乗り心地)を再現しつつ、程よくナチュラルなダウン量を実現するモデルです。なので、バネレートも純正とほぼ同じか若干低いくらいです。純正の乗り心地を犠牲にしたくない場合は良い選択肢になるかもしれません。ダウン量はやや控えめではありますが、フロントで-25~-35、リアで-35~-45なので車の印象はかなり変わってくるはずです。価格もお手頃だし、大手の量販店だと値引きも効くみたいなのでコストを抑えたいときにもオススメです。

車高調

車高調もバネレートは全てN/mmに統一しています。価格は全て税抜です。

CX-5ローダウン

オートエクゼ

リアのバネレートはカタログ値だと46.1N/mmなのですが、他のメーカーの表記がホイール位置のバネレートになっていたので、上にあった式に当てはめ変換し比較しやすくしています。

ディーゼルとガソリン2.5lが同じ品番で共通となっています。車重が番うのでディーゼルの方が若干ダウン量が大きくなります。FFとAWDについては表記が無かったためメーカーに問い合わせ中です。前後のバネレートのバランスで考えると2.5lAWDには適合しないような気もします。

他と比較するとダウン量、バネレート共に控えめ。それでも純正よりはかなり引き締まった足になるはずです。正直、このダウン量であれば車高調である必要はあまりないのかもしれません。ダウンサスの方が下がりますし、調整幅も他と比べて狭いです。あまり車高は下げずに走りの部分を磨きたい方には良いかもしれませんが、価格と性能を見てもコストパフォーマンスは低い方と言わざるを得ません。

RS-R

フラッグシップモデルで得たノウハウや基本スペックを落とし込んだモデルがBest-i。減衰力調整が可能でスプリングにはTi2000シリーズが使われています。Basic-iはBest-iから減衰力調整を無くし、シンプルな機構でリーズナブルな価格になっています。

各社製品の中でダウン量の調整幅がかなり広いのが特徴の一つ。とにかく車高を低くしたいと考えるのであればRS-Rは選択肢に入ります。ただ、下げすぎは乗り心地を悪くするので気を付けましょう。

Best-i、Basic-i共にバネについてはオーダー(注文)をする時に3種類のスプリングから選ぶことができるとメーカーHPに記載がありますが、CX-5ではスプリングを選ぶことはできません。(2017年12月現在)今後選べるようになる可能性はあります。どうしてもスプリングを変えたい場合はフロントのみ別売りのスプリングと交換可能です。

適合についてはディーゼル車のみ。バネレートは的にはガソリン車もFFであれば何とかなりそうですが、取り付ける場合は自己責任でお願いします。

ブリッツ

ZZ-Rはリーズナブルな価格ながら32段の減衰力調整も可能で軽量化にも貢献する優れもの。ZZ-R DSCはZZ-Rをベースに減衰力を車内から電子制御できるようにしたモデルです。基本的には同じ車高調で減衰力の調整方法が異なるモデルと思っていただくとわかりやすいです。DSCについては社内にコントローラーを設置し、減衰力の調整を行います。好みの設定をメモリーさせ、走行中でも減衰力の調整が可能になります。

ダウン量はRS-Rほどではありませんが、それでもしっかりと下げることができます。

価格は現在販売中の車高調の中ではブリッツが安いです。定価だけを見れば安くはないのですが、ブリッツは値引きが大きく、ZZ-Rは楽天などで10万円を切る価格で出品されています。価格を抑えて車高調を購入したい場合はブリッツ一択です。

スピリット

正直、私はあまり聞き馴染みのないメーカーだったのですが、国内でハンドメイドにこだわっており、セミオーダーやフルオーダーでも車高調を組むことができるメーカーです。

SPEC-Nは街乗りでの乗り心地を重視したベーシックモデル。SPEC-N+は街乗りからワインディングを重視したセミオーダーモデル。SPEC-Sはサーキット走行をメインとしたフルオーダーモデルです。

受注生産、ハンドメイドのためオーダーから発送まで3週間程度時間がかかります。バネレートはHPから抜粋しましたが、変更がが可能なためこの通りではありません。ガソリン2.5lモデルであればFF、AWDは共通です。

価格は正直高いですが、乗り心地に強いこだわりがあるのであれば一度問い合わせをしてみる価値はあります。

今後の発売予定

テイン、ラルグスは現在開発中と表記があるので2018年1月~4月くらいで発売されるのではないとか予想できます。

テインもラルグス共に比較的価格がリーズナブルで高性能なモデルが多いので発売が楽しみなメーカーでもあります。恐らく、現在のラインナップされているRS-Rやブリッツより価格が安いと思います。

情報が出た時は記事の内容を修正していきます。

(2018年6月18日 追記)

テインからダンパーキット FLEX Zの発売予定が発表されました。

2018年7月 上旬。XDのFF用となっています。XD乗りの方には新しい選択肢が増えましたね。

テインは低価格なのに性能が良いと評価が高いので期待大です。

定価は115,000円です。実勢価格は7~8万円くらいになりそうですね。



アライメントは必要?

余談ですが、足回りをいじった時はアライメントを調整した方が良いと私は思います。

足回りのパーツを組み替えると、目視では確認できない程度のズレやタイヤの傾きが発生してしまいうことが多いです。乗り心地に大きな影響が出ることは少ないのですが、タイヤの編摩耗が発生しやすくなったり、ブレーキ性能を100%発揮できなくなることもあります。

アライメント調整は10,000円~15,000円程度、車高調やダウンサスの交換工賃が15,000~20,000円程度になるので決して安くはありませんが、安心して乗るため、タイヤの寿命を延ばすためにもアライメントは調整してもらう方が良いでしょう。どうしても節約したい方は、取り付けは自分で行い、アライメントはプロに依頼する方が良いかもしれません。ただし、自己責任でお願いいたします。

まとめ

初めはオートエクゼのローダウンスプリングにしようかと考えていましたが、ココまで調べて迷っています。

ダウンサスで下げるならオートエクゼで決まりなのですが、車高調も良いなと。10年以上前ですがテインの車高調を使っていたこともあるので、テインの詳細が分かってから結論を出そうかと思っています。今はローダウン欲が高まり過ぎている感もあるので、少し時間をおいて冷静に選びたいと思います。

ローダウンをするともう一つ良いことがあると私は思っています。それはアイドリングストップする時やアイドリングストップからエンジンが再始動する時の不快な車体の揺れが抑えられること。これはガソリン車よりディーゼルに乗っている方の方が恩恵が大きいと思います。実際、以前乗っていたディーゼル車のDJデミオは、足回りを変更したらアイドリング時の揺れも少なくなしましたし、アイドリングストップする時も再始動する時も揺れが小さくなりました。デミオは小さな車体にディーゼルエンジンを積んでいるので特に揺れを感じやすかったのですが、CX-5でもディーゼルの場合はガソリン車より揺れが大きいと思いますので、ローダウンを検討してみるのも良いかもしれません。

CX-5に乗れば乗るほど、カスタムしたい欲が強くなる。最初はノーマルで十分カッコイイ。ノーマルのまま乗ろうって思っていたはずだったのに・・・なぜ?カスタム欲が強くなってしまったのか?

先日、1時間程度の運転でCX-5と10台近くすれ違いました。最初はCX-5に乗ってるだけで特別感があったのに、見かけることが多くなると特別感が薄れていくような感覚になってしまうのですが、コレが良くない引き金を引いてしまった感はありますね。車なんて特別である必要はないと言われればそれまでなのですが、車好きは自分の車は自分にとって特別であってほしいと思ってしまうものだと思うんです。何をもって特別とするかって難しいんですよね。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。ここまで8,000文字を超えております。

CX-5のローダウンの参考になれば幸いです。

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